
今日はホーローのポットで湯を沸かそう。仕上がってから15年程経つ、九州の在来種の自然茶を見ながら、湯を沸かすポットを選んだ。水によってお茶の味は変るが、沸かす道具でも変わってしまう。沸かしたお湯と茶葉の相性が良ければ目出度し、悪ければお茶が美味しくなかった、になってしまうから、お茶は分が悪い。そろそろ確定申告の準備を始めないと、と思いつつ、スタートが出来ない。始め4分集中すれば後はなんとか進んでいくのだろうが、その4分にのれない。15年程度経った日本茶、中国茶、韓国の緑茶と雑多に入った茶箱をご褒美にと持ち込んだが、先に開けて中を見てしまったから、とりあえず飲んでみよう、となってしまった。急須の底がしっかり隠れる程に茶葉を入れ、沸かした湯を茶葉がひたる程度わずかに、注意深く注いで、ほんのしばらく待つ。待つ時間は1分にも満たないが、その間、この世界の誕生から、目の前の茶葉が私の手元に届くまでの壮大な時間を思う。そんな想像に心躍る。抽出したお茶のエッセンスは、茶杯一杯で春というよりは夏に近い草木の香りが喉から戻り帰り、山の自然に帰ったような気分にさせてくれる。存分に満足。十分余韻に浸れそうだが、欲が出て立て続けに2杯、3杯。心身ともに爽やかになり、今日の春の陽気がまた一層心地よい。今日は一日このお茶で楽しめそうだ。確定申告は、明日からにしよう。
- 2021/02/21(日) 13:48:51|
- 店主の日記
-
-