
大寒は過ぎたが、今日の東京は底冷えがする。手がかじかんで明日のお
稽古の支度もままならないが、我が家では、母と妹が味噌作り。
この寒さの中でこそ、味噌や酒や寒天などが仕込まれることを思うと、「ん、
この寒さ有難い。」と自分に言い含め、手をこすりながら作業を進める。
さて先日、昨年の5月に仕上がった<藤かおり(半発酵茶>をようやく販売
を始めた。仕上げから半年以上の時間を必要としたが、このお茶らしい味
わいがバランスよく楽しめるようになった。香りがとても良い。
どのお茶も時間が経てば美味しくなる、という訳ではないので、今回このお
茶が販売出来るようになってよかった。
少し発酵させているお茶なので、花のような香りがするお茶が好きな方、
台湾の高山茶のようなお茶が好きな方にもおすすめします。台湾茶と比較し
て、ではなくて、日本の風土で育った多彩なお茶の楽しみの一つとして、
お試し頂けたら、と思っています。
そして、販売開始をお待ちのお客様には大変恐縮ですが、
2015年仕上げの
●玉 蘭(緑茶) ●大井川(半発酵茶)●べにふうき(緑茶)
の販売は見送ることに致しました。
どの品種のお茶も、本来の味や香りはふくよかで素晴らしく、たとえば
今私は<べにふうき>は2014年仕上げのお茶を飲んでいるが、1年半経っ
ても、毎度ほれぼれとするような美味しさを感じている。
残念ながら、2015年の上記3つのお茶は、どうやら“ほれぼれ”とはいかない
ままのように思われ、年明けて、販売をあきらめることにしました。
お茶の変化は、温度や酸素、湿気、光などの管理で随分違ってくるので、
商品としてのお茶は出来る限り大切に保管をしており、小柳さんの作るお茶は、
酸素を除去して、窒素ガスを充てんして、-30℃の冷蔵庫で保管頂いています。
そうした中で半年くらい経った頃、お茶が劣化していくというより、味のバランス
が良くなり、香りよく、美味しい方向へと向かったお茶をこの時期、ご紹介するこ
がとても楽しみなのですが、今年はそれが
<藤かおり(半発酵茶>だけになりました。
合わせて、品切れになっていた<藤かおり(緑茶)>も販売再開しましたので、
こちらもぜひお試し下さい。しみじみと、余韻が楽しめます。
販売を見合わせたお茶は、本当に残念。
ブレンドすることで、また、美味しいお茶になったりするので、ゆくゆくは、販売を
あきらめてしまうことをせず、美味しいお茶にしてご紹介しよう、と毎年も思って
自分に葉っぱをかけています。
- 2016/01/16(土) 13:30:23|
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