
新茶の若々しい風味から、深みが増し、まろやかに、と日本茶がいっそう美味しくなった季節が巡り、
この時期は各地でお茶会が開かれ、そこでは穏やかな時が流れている。
TVからは日々物騒な話や悲しいニュースがたくさん流れてくるし、人それぞれに色々な困り事や
面倒を抱えている。
渋さの後に残る甘さが美味しさであり、爽やかな余韻を残す日本茶で、ほんの5分でもよいから
ひと息休みして、寛ぐ。そんなことが生きやすさにつながる、簡単なひとつの手立てに思う。
一杯のお茶の後、「まっ、とりあえず、頑張るか」と腰を立たせてくれるような、自分を押し上げて
くれるようなお茶をぜひ1つでも探して、いつでも飲めるよう手元に用意をしておくこと、便利に思う。
- 2014/11/14(金) 22:08:36|
- 店主の日記
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香よく、深い緑色のオイルの中にスプーンを入れ上げると、中から鮮やかな松葉色のバジルが
こんもりと顔を出す。今年の夏の暑さに、バジルの成長も少々心配になったが、上手に暑さを
のり越えて、バジルペーストになって手元に届いた。試食も終わり、今週、本格的に入荷です。
お手元に届きますこと、楽しみにお待ち下さい。
- 2014/11/06(木) 15:10:13|
- 店主の日記
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当HPに〝山からの便り” をお届け下さる、育林家の池谷キワ子さんが、林野庁長官賞を受賞される
ことになった。心から受賞をお祝い申し上げております。
森林の保全と修復の必要性はよく言われてはいるものの、その進みにじれったさを思わされること多くあるが、
身近な方の育林家としての活動の一部を知る者には、その活動が国の船頭集団の目に留まり、敬意を
表される、ということは、とりあえずは未来への安心材料となる訳だから尚嬉しい。
先日帰宅して、TVを付けたら <ニッポンの〝宝の山″を活かす!> と題した〝ガイヤの夜明け”
という番組が放映されるところであった。
国産の木は、値段において外国産に押され、切れば切るほど赤字になるので伐採の時期がきても
伐採できず、新しい木を育てていくことも出来ず、地所の山であっても手をかけていくことが困難という、
経済的な面が大きく関わり、日本の森林の木々は活かされず荒れていくという状況にある。
番組が取り上げた1つは、岡山県西粟倉村では「百年の森林構想」を立ち上げ、「山主」が「村役場」に
管理を委託し、「森林組合」が間伐、搬出を行い、「加工業者」が丸太を付加価値のある商品にする、
という仕組みを築いた。結果、林業を中心に村の中に経済的な連携が生まれ、村に雇用を作り、
県外から木が好きな若者が集まり、ベンチャー企業が注目し始め、人工が増えて、森林も村も活性化
している、という話。
また、東京あきる野市の沖倉製材所が、東京都の多摩の木材を従来の人工乾燥ではなく、時間をかけ
天日干しで乾燥させることで木材の品質を上げ、1本1本の品質と強度を数字化して表示した「TOKYO
WOOD」というブランドを作り出した。目指すは〝東京の木で家を建てれるように”という話だ。
西粟倉村の事例はとても興味深いが、この沖倉製材所のチャレンジも素晴らしい。
東京の木が、品質の高い “木材”として世界から求められるようになってほしい。日本に広くある森林が
大事な、そして有効な資源として、林業の町に雇用が創出されるようになってほしい。番組を見て、俄然
元気が出た。
ところで、読書の秋、私は今、改めて、ちくまプリマー新書から出版されている
柳澤桂子著 “いのちと環境” と本を読み返した。
柳澤さんの文章は40億年前の生命誕生から今に至るまでの壮大な時間を、分かりやすく繋げてくれる
ので好きなのだが、この本の中にも私たちの暮らしにおける、森林の大事な役割が分かりやすく書かれ
ています。読みやすい本なので、ぜひご一読をおすすめします。
- 2014/11/04(火) 11:34:35|
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